出版業界 publishing trade 2005 7 28
出版不況と言われて久しい。
これに対し、出版業界は、営業努力が足りないと言われますが、
読者にも問題があります。
今の日本、おそらく、売れるのは、「暴力もの」か「セックスもの」だけだと思います。
(セックスものには、恋愛小説も入るでしょう)。
そんな気分にさせるのが、「コンビニエンスストア」と「街の本屋」です。
コンビニエンスストアには、必ず、エロ本(18歳未満禁止)のコーナーがあります。
コンビニエンスストアでは、売れない商品は、即、撤去されると聞きます。
そうすると、エロ本コーナーは、かなり儲かるのでしょう。
コンビニエンスストアは、収益がよいと聞きますが、
それは、エロ本の収益で、かさ上げされているのではないでしょうか。
街の本屋に行けば、日本を代表する作家の本は、どこへ行ったのか。
夏目漱石や川端康成の本が、どこに置いてあるのか、探すのに苦労する。
聞けば、「そういう本を置いても、売れないので、置いてない」と言われる。
どうなってしまったのか、日本。
かつて、日本は、極めて精神性の高い国、あるいは精神性の高い民族として、
諸外国に紹介されたことがあるのに、今は、どうなってしまったのか。
この現状では、儲かれば何でもいいという拝金主義の国日本として、
諸外国に紹介されるかもしれません。